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続イギリスで始めたこと

2001年からイギリスに住んでいます。 人生何があるかわかりません。思いもしなかった異国暮らし。 日々の生活の中で思うこと、発見したこと、出来事などを書いています。

リトルジェントルマン

先日お花売り場でのこと。
朝のセッティングを終えてラッピングテーブルの所で仕事リストを記入していると
5,6歳の男の子が一人で子供用のショッピングカートを押して入ってきた。
切り花のスタンドと観葉植物は対面式になっていて
その間は割と広く空けられている。
男の子は開店間もないまだ他の客もいなかったその空間を
自分のカートを得意気にビュンビュンと押していた。
そこに私がいたのも知らなかったようだ。
後から来たその子の母親が彼の名を呼んでいた。
そこでその子は私が同じ場にいたことに気が付いたようだ。
私はその子が観葉植物の棚にぶつかるのでないかとちょっと冷や冷やしていたので
心の中では「このガキー植物を倒すなよ」と思っていた。

それから少しして私は植物の水遣りをするため大きなジョウロをもって
客用トイレと同じ場所にあるクリーナー室に水を汲みに行った。
クリーナー室はトイレの前の方にあるのでそこへ入る最初の扉は一つだけだ。
その扉を開けると奥のトイレからさっきの男の子が出てきた。
私は扉を外から押さえてその子が先に出れるようにしていた。
するとその子はその扉を中側から押さえて私を先に入れようとしてくれた。
ありがとうと言って入れてもらった。
その子はずっと笑顔で私がしっかり中に入るまで振り返って見ていていくれた。

さっきまでいたずら盛りのガキと思っていたのが申し訳ない。
なんといい子なんだろう。
彼の笑顔にすっかり魅せられた私がいた。

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水仙

昨日は先週から依頼がきていたお葬式用の花束があった。
朝8時半に来るというお客さんを待っていると中国人の女性がやってきた。
年は60代だろうか。
その日の1時半にご主人のお葬式があるのでそのお花だとおしゃった。
伝言では黄色い花を希望されていたので使えそうなものを取っておいた。
どんな感じがいいのか尋ねようと思ったらその女性が語りだした。
身の上話ではないがその話を聞いてから花束を作ってほしかったようだ。

亡くなったご主人はイギリス人で20年前にご結婚されたそうだ。
だけどご主人の家族には祝福された結婚ではなかったようだ。
ご主人と住んでいた家は売られてしまいお金は家族の方へ行くそうで
そのほかのお金も家族の手に入る。
お葬式を手伝ってくれる人はおらず、どんな花を持って行ったらいいかもわからない。
式は火葬場に隣接する祭場で行われる。
ここまで話を聞いて私も日本人なのでイギリスの冠婚葬祭には詳しくないが
お葬式用の花の作り方は学んだのでそれにしましょうと
お客さんと花を選んだ。
フラットバックという形で寝かせて飾れる形になる。
茎の長いのから短いのまで使う。

最後のご希望は水仙を入れてほしい。
20年前レジスターオフィス(役所)で法的な結婚の手続きをするときに
係りの人がブーケが必要だと言うと
ご主人が水仙の花を急いで買ってきたそうだ。
だから水仙を入れてほしいと。
立派な花束にすると約束した。

できた花束を見せると一瞬ぱっとお顔が明るくなった。
気に入ってくださった。

今自分がどうやって立っているのかわからないほど疲れている。
でも葬式を出さなければとそれだけで気を奮い立たせているとおっしゃった。
頑張って式を終えてくださいと後姿を見送った。

私の見た目が同じアジア人なので親しみを感じてくれたのかもしれない。
私からはお客さんの事情を訊くことはしなかったが
住んでいる家を取られるなど生きている間にご主人がこの方を守ってくれなかったのか
ご存命のうちに法的な手続きなどできたと思う。
複雑な気持ちでこの女性のことを考えていた。

ヘイルストーン

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仕事を終えて外に出たらあられの降った跡。
2週間ほど前は18度もあって一気に春の陽気だったのに。
寒くて風が強い。
明日も荒れるらしい。
あられは英語でHailstoneヘイルストーン。

まだ春は遠いかな。

ミニアボカド

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最近見つけたミニアボカド。
好きなのだが夫が食べないので普通をサイズを買うと
一人では食べきれない。
このミニサイズは食べきれる。
3つ入りで普通サイズ1個の値段と変わらない。
これはいいものが出てきた。

今日食べてみたらちゃんと熟れていて美味しかった。

ティガーの好きな物

先週の暖かった日のこと。
1週間ほど暖かい日が続いていてお隣の猫ちゃん達も
遊びに来ていた。
暖かくて裏のドアを開けっぱなしにしていた日が何日かあった。
キッチンで何かをしてふと開けっ放しのドアに目をやると
隣の猫、ティガーがじっと見ていてびっくりさせられることがあった。
裏のドアには網戸代わりのレースのカーテンをしている。
なぜかわからないがティガーはそれを舐めるのが好きだ。

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隣の4匹の猫の中でこんなことをするのはティガーだけ。

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汚いよ、美味しくないよと言っても一心にカーテンを舐めるティガー。
いったいこの汚いカーテンのどこがいいのか?

ご住職

母の四十九日が終わりお坊さんとあいさつをしていた。
妹から始まり、父、母の葬儀をしてくださって
もう私が一人だということを知っていた。
遠くに住んでいることも。

お坊さんはこれから一周忌や三回忌などあるけど
遠くに住んでいるのだからそのたびに帰ってくるのは大変でしょう。
わざわざ帰ってこなくてもちゃんと手を合わせていればいいのだよとおっしゃった。
そして今度はいつ会えるかわからないけれど身体に気を付けてと。
もう70歳は越えられていて次はいつ会えるのかとの思いもあったのだろうか。
私もどうかお元気でいてくださいと言いたくて
でもなんと呼び掛けて言いかわからず一瞬言葉に詰まった。
そして頭に出てきた言葉が和尚という言葉。
とっさに和尚さまもお身体に気を付けてと言った。

和尚様ってなんだか一休さんみたいで
他になんか適切な呼び方があったような気がした。
数時間たって思い出した。
そうだご住職だ。
ご住職と呼びかければよかったのだ。
そう思ってももう後の祭り。

普段使わない言葉はなかなか出てこないものだ。

Lee

Leeは副支店長。
転勤が決まって今日の仕事が最後だった。
支店長も副支店長も何年かのサイクルで他の店舗に移る。
Leeは4年くらいいただろうか。
私を良くこき使い私も慣れて口答えもするようになった。

昨日の朝カスタマーサービスにいたLeeの所に行って
立ち話をしていたら今日が転勤前の最後の日だと言った。
転勤の話は聞いてがいつとは知らなかったので
何か言ったほうがいいかなと思って
I will miss you と言った。
日本語にはない表現だと思う。
居なくなった後、寂しくなるとか恋しくなる言う感じだろうか。
その言葉を言ったらLeeが嬉しそうな顔をして
「え?そんな風に思ってくれるの」と言った。
ただの社交辞令だったのだが嘘とも言えなかったので
まあねと答えておいた。

Leeが初めてこの支店に来たころ挨拶しても返してこず
印象が悪かった。
私の仕事ぶりが分かってからは信頼もされたようだ。

去年母を亡くして3か月近く休んでから仕事復帰した日
私の売り場に来てよく戻ってきてくれたと言った。

また新しい勤務先でLeeはスタッフをこき使うのだろうな。

THE RING O'BELLS

昨日は久しぶりにサンデーランチにでかけた。
いつも行くパブに着くとやけにたくさん車が停まっている。
ちょっと嫌な予感がしながら受付に行くと洗礼式のパーティーで貸し切りだった。
さてどうしよう。
私たちはもう外食モードになっていたのでまっすぐ家に帰る気にはなれなかった。
夫がそうだリンガオベルはどうだろうと言った。
THE RING O'BELLSは私がイギリスに来たころ住んでいた近所にあったパブだ。
たまに行っていたが13年前に引っ越しから行っていなかった。
久しぶりに行ってみることにした。

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1時ちょっと過ぎ。
ドアを開けると満員状態だったさっきのパブに比べるとがらんとしていた。
ちょっと不安になる私と夫。
誰も食事をしていなかったので食事のサービスはあるかと確認した。
スカンピと呼ばれるエビフライのセットメニューを頼んだ。
昔はずいぶん食事をするお客さんも多かったのに今はどうなのだろうと思っていたら
私たちの料理が運ばれてきた。

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美味しそう。
イギリスのメニュには必ずと言っていいほどチップスが付く。
フライドポテトのことだ。
私は苦手で2,3個食べたら後は夫にあげてしまう。
ここのチップスは自家製の大きなチップスだった。
これが美味しかった。中がもちもち。
イギリスに来て一番おいしいチップスだと思った。

私たちが食事をとりだした頃から少しずつお客さんがやってきた。
多分開店したばかりだったのか。

最初の予定とは違ってしまったが懐かしい場所で
久しぶりに頂いたランチは美味しかった。
満足、満足。

もう一つのバレンタイン

バレンタインの前夜お隣のエミーと男性が口論が聞こえてきた。
最近親しくなったボーイフレンドのようだが
2人で何処かから帰ってきたようで車を降りてきて
家の前で少しの間口論が繰り広げられていた。
いったん2人で家の中に入ったが口論は激しさを増し
1分もしないうちにエミーが男性を家から追い出した。
男性は捨て台詞をはいて車に乗って去っていった。

翌日会社に出勤するとレジのマネージャー、リズから
バレンタインの花束づくりを頼まれた。
とにかく素敵にしてと。
後で話を聞くと息子がガールフレンドと前日喧嘩をしたので
何とか仲直りができるように豪華な花束が必要だったそうだ。
前の日の喧嘩を思い出した。
もしかして私の作った花束がエミーのところにあるかもと思った。

残念ながらエミーの所にはあの花束はなく
仲直りはなかったようでとても静かなバレンタインだった。

Valentine2019

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今年もバレンタインデーがやってきた。
バレンタイン前日の夕方が一番忙しい。
仕事帰りの男性が奥さんやガールフレンドに花を買い求める。
少し大きくなったお子さんと一緒にお母さんへのお花を選ぶお父さん。

写真の花束は毎年やってくるお客さん。
今年も彼の顔を見るまで忘れていた。
彼の奥さんの誕生日が15日。
バレンタインの翌日で毎年奥さんの年の数の薔薇を送る。
今年は44本の薔薇。
確か最初にいらっしゃったのは奥さんが39歳くらいだった。
バレンタインの翌日が誕生日でバレンタインの午後に店にやってきた。
もう赤いバラは30本しかそろわず残りは白いバラを入れた記憶がある。
その時にその男性に翌年も薔薇の花束が必要ならバレンタインの日の
午前中に来てくれれば赤いバラが手に入ると言った。
それから毎年お店に来てくださる。
もうあれから5年になるのか。

この大きな花束は作っている最中からほかのお客さんの目を惹いたようで
これは売り物かと尋ねる方がいた。
36ポンドで日本円にすると5千5百円くらい。
値段を訊いてあきらめる人。

仕事帰り風でちょっと汚い恰好をしていた男性も値段を訊いた一人で
予算を訊くと14ポンド2千円くらい。
茎が短めで12本で5ポンドのお得な赤いバラがあったので
それを2束とカスミソウを使って小ぶりのブーケを作った。
私が作っている間その男性は私のそばで電話をしていた。
ブーケが出来上がる頃その男性が笑い出した。
どうしたのかと思ったらブーケの出来上がりが嬉しかったようだ。

今年も無事バレンタインは終了。